LGイノテック、「次世代デジタルキーソリューション」で車載通信部品市場の攻略を加速
- 位置精度・セキュリティ性・互換性…"一石三鳥"
- 2027年量産を目指す・・・「車載通信部品市場でリーダー企業の地位を固めたい」
ソウル(韓国)、2024年8月2日 /PRNewswire/ -- LGイノテック(代表ムン・ヒョクス)が、最先端の「デジタルキー(Digital Key)ソリューション」を軸に車載通信部品市場の攻略に本格的に乗り出す。
「デジタルキー」は、無線通信技術で車と接続しているスマートフォンを利用して車の施錠・解錠、エンジンの始動を行うことができる次世代の車のキーとして脚光を浴びている。車のキーを携行する必要がないため、紛失の心配がないだけでなく、デジタルキーと繋がっているスマートフォンでしかエンジンの始動ができないため、盗難のリスクも低い。
最近のカーシェアリングやレンタカーなどカーシェアリング産業の成長に伴い、需要が急増している。グローバル市場調査会社「パーシスタンスマーケットリサーチ(Persistence Market Research)」によると、車載デジタルキー市場は、2023年の30億1,670万ドル(約4兆1,594億ウォン)から2033年には113億8,130万ドル(約15兆6,925億ウォン)へと、4倍以上に成長すると予想されている。
LGイノテックは、2021年に車載用の「デジタルキーモジュール」を発売して以来、製品の性能を高め続け、搭乗者の安全性と利便性を大幅に強化した「次世代デジタルキーソリューション」を開発した。
この製品は、アンテナや回路などを搭載したデジタルキーモジュールだけでなく、デジタルキーの駆動に必要なソフトウェアまでを内蔵してパッケージ化した製品だ。これにより、車載通信部品市場を先取りする上で、より優位に立てるようになった。
- 位置精度・セキュリティ性・互換性…"一石三鳥"
LGイノテックの「次世代デジタルキーソリューション」は、40年以上培ってきたLGイノテック独自の無線通信技術力が詰まった車両通信製品だ。
BLE(Bluetooth Low Energy、低消費電力Bluetooth)、NFC(Near-Field Communication、10cm以内の近距離無線通信)、UWB(Ultra Wideband、超広帯域)などの近距離通信技術がすべて搭載されている。UWBは、BLEに比べて電波妨害を受けにくい広帯域幅の周波数を活用した無線通信技術だ。この技術は、デジタルキーと繋がっているスマートフォンの位置を正確に測定する上で決定的な役割を果たす。さらに、LGイノテックが自社開発したアルゴリズムが追加搭載されており、スマートフォンの位置を10cm以内の誤差で正確に検知することができる。これは業界最高水準の性能で、従来のデジタルキーの誤作動や未作動を著しく軽減させることができると期待される。
近距離無線通信に基づいて作動するため、LGイノテックの「次世代デジタルキーソリューション」は、現在商用化されているセルラーベースの遠距離通信に比べてセキュリティ性が大幅に向上している。遠距離通信ではカバレッジが広く、遠隔操作によるハッキングのリスクを排除することができないからだ。
特にこの製品には、LGイノテックが自社開発した無線通信ハッキング防止技術が採用されており、ユーザーが承認したスマートフォンに限りデジタルキーの機能が有効になる。そのため、コネクテッドカー(Connected Car)の最大の弱みとされてきたセキュリティ問題を解決することができる。
これらに加えて、LGイノテックの「次世代デジタルキーソリューション」は、グローバルなデジタルキー標準化団体である「カー・コネクティビティ・コンソーシアム(CCC、Car Connectivity Consortium)」の最新の標準に準拠している。国や地形、車種に関係なく使用可能で、スマートフォンとの互換性も高い。iOS、Android OSとも互換性があるように設計されており、ユーザーの利便性を高めている。
このほかにも、今回開発した「次世代デジタルキーソリューション」には、自社開発したレーダー(Radar)が装着されており、安全性と利便性の向上につながる付加機能を提供する。
車の「幼児置き去り検知(CPD、Child-Presence-Detection)」機能がその代表例だ。子どもの動きや微細な呼吸をレーダーが検知し、直ちに超広帯域信号を用いてスマートフォンにリアルタイムで通知する。
2022年には、アメリカだけで33人の子どもが車に置き去りにされ、熱中症で命を落としている。アメリカやヨーロッパでは、このような事故を防ぐために、2025年から車へのCPD機能の搭載が本格的に法制化される予定だ。
何よりもLGイノテックの「次世代デジタルキーソリューション」は、業界最小サイズを誇る。RF(Radio Frequency、無線周波数)素子やパワーブロック素子など、BLE・UWB無線通信に対応するための約60個の部品やモジュール、そして自社開発したソフトウェアまでが、名刺1枚よりも小さいソリューションにすべて含まれている。これにより、設計・デザインの自由度向上など、差別化された顧客価値を提供する。
- 2027年量産目指す・・・「車載通信部品市場でリーダー企業の地位を固めたい」
LGイノテックは、「次世代デジタルキーソリューション」の本格的な量産開始時期として2027年を目指しており、グローバル完成車メーカーを対象に積極的なプロモーション活動を展開している。
一方、LGイノテックは、「次世代デジタルキーソリューション」に加え、昨年開発した第2世代の「5G-V2X通信モジュール」を軸に、車載通信部品市場の攻略を加速している。最近、グローバル完成車メーカーから「5G-V2X通信モジュール」の受注に成功しており、今年度だけで車載通信モジュールの売上高が対前年度比で4倍以上に増加する見込みだ。
ムン・ヒョクス代表は、「LGイノテックは、独自の無線通信関連源泉技術をベースとした車載通信部品を電装部品事業の軸に育てていく」とし、「差別化された顧客価値を提供する製品を生み出し続け、世界の車載通信部品市場でリーダー企業の地位を固めたい」と述べた。
SOURCE LG Innotek
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